貨幣、経済という麻薬による消費中毒社会(2)(貨幣、経済に本質的な価値はない)

安倍首相をはじめとするおバカな政治屋たちや、おバカな黒田日銀総裁が盛んに推し進めているアベノミクス、GDP600兆円目標、消費者物価指数3%目標、そのために国民に対してさらなる消費拡大を訴えているが、まともではない。

私たち主権者たる国民は、彼らが重症な麻薬中毒患者であることをしっかり認識して、私たち自身が麻薬中毒化することを防がなければならないし、中毒患者に対しては、その解毒が図られなければならない。

前回のブログで述べたように、貨幣、経済は人間が手段として発明したものであり、それら自身に本質的な価値はないのです。人間が社会生活をしてゆく上で、単なる手段として必要なだけなのです。

近代以降、人間中心主義の中で、資本主義が発明され、その過程の中で、手段の目的化が起こり、貨幣、経済そのものが目的化され、貨幣、経済そのものに価値があると人々に錯覚させるすり替えがなされたのです。

当然その中で、富の集中が起こってくる。より多くの貨幣を持つものが、より多くの物を得ることができるのだから。

他方で、多くの人々にとって社会生活するうえで、生きてゆくために手段としてのある程度の貨幣が必要であり、そうした中で必然的に貨幣を所有する量により人間の主従関係が形成されるようになり、それが現代でいう所得格差、貧富の差である。

それでは、元々、単なる手段でしかなかった貨幣、経済を目的にすり替えるため、現代にいたるまでその強化が何によってなされてきたかであるが、それは教育に他ならないと思う。

私は、現代の目的化された貨幣、経済を前提とした学校教育が、それらの手段の目的化の強化の元凶であると思っている。貧富の差は、お金がなければ塾や、専門学校や、大学などの教育を受けられない格差を生んでおり、その教育の格差は、最終的に現在の経済社会の中での貧富の差に直結している。

学校教育の中では、戦後の高度成長により現在の経済大国となった技術大国日本を称賛し、その過程の中で起こる公害問題も技術で乗り越えてきたことを称賛し、所得格差の問題も、問題として触れることはあっても、それらの元凶が、現代の目的化された貨幣、経済にあるということには言及されることはなく、あくまでも現在の目的化された経済を前提に、その中での是正を、どうしてゆくかという社会福祉政策にすり替えられている。

そうした中で、現在の目的化された貨幣、経済社会に何の疑問を持たない従順な人間の再生産が行われてきたのだと思う。

そして、貨幣、経済という麻薬によって、あるものは数多くの無駄な公共事業という麻薬、またあるものは補助金という麻薬、そしてあるものは減税といった麻薬、日銀による異次元の金融緩和という麻薬、数多くの様々な麻薬によって消費が促され、国民は消費中毒に陥る。

国民が消費中毒から目覚めないために、貨幣、経済至上主義という麻薬が切れないように、それらを支えているのがコマーシャル、すなわち企業の宣伝活動である。

テレビ、ネット、看板など様々な媒体を通じて新たな新商品や割引商品を宣伝し、消費を促し、国民の消費中毒症状の強化を24時間、365日図っている。結果的に必要のない過剰の生産、消費を起こさせる。

教育によって、貨幣、経済を目的化した、経済成長する社会こそが、豊かな社会であり、その経済成長を支えるための新たな技術開発、新薬開発、商品開発ができる人間、それらを多量に売りさばける人間が優秀な人間であるという観念を植え付け、広告、コマーシャルによってそれらを消費することの欲求を洗脳する。いわゆる大量生産、大量消費社会を作り上げているのである。

その結果として、自然破壊による地球の温暖化、海面上昇を引き起こし、多量のエネルギー消費による廃棄する場所のない多量の放射能廃棄物を生み出し、将来人間にとってどんな影響を起こすかもわからない遺伝子組み換え食品を多くの子供たちが食べさせられ続けている。寿命とは何なのかも考えないまま破綻しかあり得ない医療、介護保険制度を、医療、介護従事者、製薬メーカーのために、政治的、経済的観点からのみ延々と続けている。出す必要もない医療、介護廃棄物によって地球環境を加速度的に汚染し続けている。

金融、財政政策においても、株価、消費者物価、GDPなどそれ自体何の価値もない経済指標を目的として、将来の国民につけを回して赤字国債を発行し、金融緩和政策を実行し、国民の将来の生活の基金である厚生年金基金を法律改正までしてその投資可能割合を引き上げ、株式投資に使い、結果として今年3カ月だけでも5兆円以上の損失を出している。年金基金を株式に変えることは実際問題として株価が下がるため売ることはきわめて難しくなり、損失以上に年金として給付できなくなってしまうことはバカでもわかることなのに。

これらはすべて貨幣、経済という手段を目的化しているがために起こっている事象である。

貨幣、経済という麻薬により中毒患者になってしまっている安倍総理を筆頭とするおバカな政治屋たち、黒田日銀総裁を筆頭とするおバカな官僚たち、そして、経済至上主義、消費こそが美徳とする消費中毒患者になれはててしまっているおバカな私たち主権者たる国民

私たちは気が付かねばならない

貨幣、経済とは単なる手段であって、決して目的ではないのだということを
貨幣、経済自体には何の価値もないことを

私たち主権者にとって、生きるための手段としての貨幣、経済があればいいのであって、経済成長自体は全く必要のないものであることを

あくなき経済成長、消費社会の向こうには、人類の滅亡しかないことを

   平成28年8月30日   文責   世界のたま

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